「障害者雇用でなかなか採用されない…」
「障害者の就活期間ってどれくらい?」
「どうすれば上手に就活を進められる?」
障害をお持ちの方の就職活動期間は、個々の状況や希望によってさまざまです。また、新卒で就職を目指すのか、中途採用で就職を目指すのかによっても就活期間は変わりますし、転職エージェントを活用したり就労移行支援事業所に通所して就職支援を受けるのかによっても違います。
今回の記事では、以下のことをご紹介します。
- 障害者雇用の就活スケジュール
- 就活期間の目安と就職率
- 障害者の就活期間が長くなる理由
- 就活を長引かせないための3つのコツ
結論として、障害者のある方が就活期間を長引かせないためには、以下の方法で就職までの支援を受けることが大切です。

記事の最後に、お勧めの就労移行支援や転職サイト・エージェントも紹介するよ。
この記事を最後まで読むことが、あなたの就活をスムーズに進めるためのお役に立てば幸いです。
\ 転職サイト・エージェントは /
障害者雇用の就活スケジュール


障害者雇用での就職活動は、新卒者と中途採用者でスケジュールが異なります。
新卒者のスケジュール
例えば、2024年度の経団連加盟企業の就職・採用活動のスケジュールは以下の通りでした。
2024年(令和6年)度 就職・採用活動の日程
- 広報活動開始:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
- 採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
- 正式な内定日:卒業・修了年度の10月1日以降



「経団連」とは?
正式名称は「一般社団法人日本経済団体連合会」といいます。
日本の代表的な企業約1,500社から構成されている経済団体で、新卒採用に関しては加盟団体で足並みを揃え、同じ採用スケジュールのもと採用活動を進めていくことになっています。



それで、私が大学の時の就職活動は、大学から案内があったりしながらみんなが同時期にスタートするような流れがあったんだね。



そうだね。
経団連に加盟していない大手企業・中小企業やベンチャーもあるので、全ての企業が同時ではないけれど、大学などに属しているとこういった大枠の動きに沿って就活をしていくことが多いよね。



新卒採用においては、一般雇用も障害者雇用もほぼ同じ時期に企業で採用が勧められることが多いから、こういった流れを知っておくといいね。
中途採用者のスケジュール



今回は、就労移行支援事業所に通所しながら就職を目指す場合で紹介するよ。
就労移行支援事業所を利用する場合の大枠の就活スケジュールは、以下の通りです。
- 体調を整え安定した通所を目指す:働くためにもまずは安定した通所を最初に目指す。
- 障害の自己理解を深め職種を選定する:障害者雇用において障害の自己理解は重要。
- 就職準備を整え、就活を開始する:心身の安定が出来てきたら、応募書類の作成や面接対策を進める。
- 求人を検索し応募を始める:4月・6月・12月までの採用で求人が増える時期はあるが、タイミングを狙いすぎず、気になる求人には随時応募していく。
- 最長2年の通所期間内で就職を目指す:就労移行支援事業所は原則として最長2年間通所できる。この間に個別の就職支援も受けながら就職を目指す。



中途採用での就職を目指す場合は、個々のタイミングでのスタートになるね。



就労移行支援事業所に通所すると、職業スキルを身に着けたり個別の就職支援を受けながら就職活動を進めることが出来るのはいいよね。
私は就職後の定着支援を受ける目的もあって、就労移行支援事業所に通所しているよ。



いいね。
就労移行支援は事業所ごとに身に着けられる職業スキルや就職支援実績の差があるよね。
日本各地に事業所がある【LITALICOワークス】はもちろん、一人ひとりが「はたらく未来」を実現するための【ミラトレ】、WebデザインやITスキルが身に就く【atGPジョブトレIT・Web】や、データ分析や業務効率化が学べる【Neuro Dive】などあるので、相談や施設見学をして自分に合う事業所を選ぶといいね。



そうだよね。
就職支援実績でいえば、
【ミラトレ】は、就職率85%・職場定着率90%(就職後半年後の定着率)、
【Neuro Dive】では、ITに関わる職種への就職率が80%以上、就職後の職場定着率95%以上 (就職半年以上の定着率)だよね。
障害者雇用で求人が増える時期については、以下の記事で詳しく紹介していますので参考にしてください。





今回の記事では、就労移行支援事業所を利用した中途採用者の就活期間を中心に紹介していくよ。
就活期間の目安と就職率


就活期間の目安



卒業と同時に就職が出来なかった方も、以下の就活スケジュールを参考にしてみてね。
中途採用者の場合、就労移行支援事業所を利用している場合であっても、就労経験の有無や体調の安定度によって就活期間が異なってきます。
- 就労経験があるかないか
- 就活を始めるために心身が安定しているか



ちなみに、応募書類などまで就職準備はできていても、就職するにあたってのゆずれない条件が多い人は、就職までに時間がかかる場合もあるね。



そうだね。
順調に通所して就職活動が出来る流れに入れる人は半年から1年程度で就職が決まることが多いよ。



もちろん、年齢、職務経歴があるか、希望する条件や職種などによって、就職の難しさは違うけれどね。



確かに、私の通所している就労移行支援事業所でも、半年前後~1年前後で就職が決まって卒業していく人の割合が多いように見えるよ。
障害別の就職状況



「障害者雇用」と限定したものではないけれど、障害者の就職率などの状況は以下の通りだよ。
令和6年度のハローワークを通じた障害者の職業紹介による全体の就職率は 43.1%、対前年度差は1.3ポイント減となっています。
| 障害者区分 | 就職件数(件) | 対前年度差(比) | 就職率(%) | 就職率の対前年度差 (ポイント) |
|---|---|---|---|---|
| 身体障害者 | 22,704 | 208 件減 (0.9%減) | 37.7 | 1.0 ポイント減 |
| 知的障害者 | 22,449 | 248 件増 (1.1%増) | 55.6 | 3.6 ポイント減 |
| 精神障害者 | 65,518 | 4,920 件増 (8.1%増) | 42.8 | 1.1ポイント減 |
| その他の障害者(※) | 4,938 | 107 件減 (2.1%減) | 34.7 | 0.7 ポイント増 |
| 合計 | 115,609 | 4,853件増 (4.4%増) | 43.1 | 1.3 ポイント減 |
参考:令和6年度ハローワークを通じた障害者の職業紹介状況



ほとんどの障害で、就職件数が増加しているね。



他の障害と比べて、精神障害者の就職件数が増えてるんだね。
精神障害者の就職件数は、身体障害者や知的障害者の約3倍の65,518件。



障害別の就職率を抜き出すと以下の通り。
一般雇用と比べるとなかなか厳しい数字だね。
令和5年度 障害別 就職率
- 身体障害者:38.7%
- 知的障害者:59.2%
- 精神障害者:43.9%



本当だ…。
障害者向けの支援機関はしっかり活用して就活したほうがよさそうだね。
障害者向け転職サイト・エージェント
- 身体・精神障害者のオーダーメイド求人は【ランスタッド】
*身体障害は全国、精神障害は東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪の対応 - 20~30代の一都三県と大阪の就職は【障害者雇用バンク】
- 身体・精神・知的障害を幅広くサポート【dodaチャレンジ】
- 細やかな情報掲載と全国求人の【atGP】
就労移行支援事業所
- 各地に事業所展開【LITALICOワークス】
- 500種類以上のプログラム【Cocorport】
- 働く未来をあきらめない【ミラトレ】
- 発達障害専門トレーニング【atGPジョブトレ発達障害コース】
- WebデザインやITスキル【atGPジョブトレIT・Web】
- データ分析や業務効率化【Neuro Dive】
*日本全国に事業所がないものもありますので、ご自身の地域にあるかはご確認ください。
障害者の就活期間が長くなる理由


個人で就職活動を進めるか、就労移行支援事業所に通所して計画的に就職活動を進めるかなどにもよりますが、障害者の就職活動の期間は一般雇用の場合と比べて長くなる傾向があります。
障害者の就職活動が長引く理由には、以下のような理由があります。
- 障害者雇用枠を導入している企業の少なさ
- 就労に関わる情報が上手に得られない
- 特性や希望に合う業種・職種が見つけにくい
- 職歴の空白期間や年齢の影響
- 就職準備が整わないために就活ができない



詳しく紹介していくよ。
①障害者雇用枠を導入している企業の少なさ
そのため、希望する職種となかなか出会えなかったり、人気企業の求人には応募者が集中し競争が激しくなるなどもあります。



令和6年度の障害者の法定雇用率を達成した企業割合は46.0%だったよ。
参考:令和6年 障害者雇用状況の集計結果



障害者雇用に取り組む企業が少ないと、求人数も少なくなってしまうよね。
②就労に関わる情報が上手に得られない



支援機関の活用不足は、就活を長引かせてしまうよ。



私は就労移行支援事業所に通所しているので、企業見学への参加や求人情報をもらえる機会に繋がることがあるよ。



いいね。
支援期間と繋がっていると、入ってくる情報があるよね。
③特性や希望に合う職種や企業が見つけにくい



また、障害者雇用に取り組んでいる企業だからといって、全ての障害や等級を採用しているわけではないからね。



企業は雇用する障害者に合理的配慮を提供する義務があるけれど、「合理的配慮の提供の義務は、事業主に対して「過重な負担」を及ぼすこととなる場合を除く。」ことになっているからだよね。



そうだね。その企業にとって配慮できる障害の範囲までしか採用していない。
だけど、この範囲を求人で公開していないことが多いのも、応募する障害者の悩みになっている場合もあるよ。



ハローワークでは、平等な応募の機会のためにわからないようになっているよね。
ちなみに、細やかな求人内容が魅力のアットジーピー【atGP】では、掲載企業の雇用したことのある障害名が乗っているので、私は参考にしているよ。
④職歴の空白期間や転職回数の影響
以下のような場合、企業側は安定した就労が難しい人材ととらえる可能性があるため、なかなか就職が決まらないことがあります。
- 職歴の空白期間が長い
- 転職回数が多い



私は、マイナスにとらえられる職歴の空白期間を作らないために就労移行支援事業所に通所しているよ。



いいね。
就労移行支援事業所に通所していた期間は、ただの無職期間ではなく、障害の自己理解を深めたり職業スキルを補いながら就活していた期間として企業にはとらえてもらえるからね。
ちなみに、年齢が上がることでの就活の難しさを感じている方は、以下の記事を是非参考にしてください。




⑤就職準備が整わないために就活ができない
以下のような準備が整わない場合、就労移行支援事業所に通所して就職を目指していても、就活ができないことがあります。
- 体調が不安定なため安定して通が出来ない
- 障害の自己理解が深まっていない
- 応募書類の完成や面接練習が出来ていない



特に、「体調が不安定で安定して通が出来ない」状態だと、企業に就職できる状態ではないし、通所の中で応募書類を完成させて面接練習をしていくことが出来ないので、就活に進むことができないよね。



心身を整えてから就活に入る流れを作れる場所が就労移行支援事業所でもあるんだね。




就活を長引かせないための3つのコツ


では、最後に就活期間を長引かせないためのコツを紹介していきます。
- 就活の事前準備
- 情報収集と企業研究
- 専門の支援機関の活用



詳しく紹介していくよ。
①就活の事前準備
- 主治医への相談と心身の安定:体調を整え、安定した状態で就活を進める準備をする。
- 障害の自己理解を深める:障害ゆえに出来ないこと・障害があってもできることを明確にする。
- 適職や希望条件の洗い出し:障害の自己理解を深めたうえで自分に合う仕事や希望条件を明確にする。
- 応募書類の完成と面接練習:履歴書や職務経歴書を完成させ、面接練習を繰り返し行う。



私は、大人になってから発達障害の診断を受けたけれど、就労移行支援事業所に通所する期間の中で気づきがあって、障害の自己理解が深まってきた部分もあるよ。



それはよかったね。
就労移行支援事業所に通うことは、就職までに時間がかかるように感じる場合もあるかもしれないけれど、応募書類の完成や面接練習までサポートしてくれる場所なので、活用する価値はあるね。
就職活動を進めていくための具体的なステップは、以下の記事で詳しく紹介していますので是非参考にしてください。


②情報収集と企業研究
- 企業の障害者雇用状況の確認
法定雇用率を満たす企業は約半数と限られていたり、障害者の就職率などの大枠の障害者の就職に関わる現状を知って対策をしていく。また、正社員を目指したい場合は「正社員登用あり」など詳細な求人情報を確認の上で応募していく。 - 求人情報の収集方法:ハローワークだけでなく、障害者向けの転職サイトやエージェントを活用して幅広く情報を集めていく。



私は就労移行支援事業所に通所しているので、事業所を介しての企業からの企業説明会や職場実習に参加する機会もあったよ。



それはいいね。企業や業務内容が自分に合うかを知る貴重な機会だよね。
③専門の支援機関の活用
先にもご紹介してきましたが、



一人で就活せず、必要な支援機関を活用していこう。
障害者向けの就労支援機関は、以下の通りです。
障害者向け就労支援機関
- 障害者就業・生活支援センター
- 地域障害者職業センター
- ハローワークの障害者専門部署
- 就労移行支援事業所
- 障害者向け転職サイト・エージェント



ちなみに私は、就労移行支援事業所に通所して職業スキルを習得したり個別の就職支援を受けたりしながら、
実際の求人場情報を得るためにはハローワークだけでなく、転職エージェントにも登録しているよ。



例えば、
身体障害や精神障害の方向け転職エージェントには、【ランスタッド】があるよ!
*身体障害者は全国、精神障害者は東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪の対応
求職者の希望条件に合う求人になるよう交渉し、オリジナル求人を作成してくれる「オーダーメイド型」が特徴。
希望条件に合う求人を確保するために、既に募集している求人だけでなく、ランスタッドが企業に提案をしてあなた向けの求人を新規獲得してくることもできるよ。
20代から50代まで幅広く対応し、利用者の約60%が、転職後の年収は300万円以上だよ。
*2018年 全国平均



【ランスタッド】は世界最大級の総合人材サービス企業だよね!
時短勤務、在宅勤務などワークライフバランスを重視できる環境の求人も多数だし、疲れやすいなどの特性がある障害者にはオーダーメイド型はありがたいね。
専任コンサルタントが職場定着までサポートしてくれるから、まずは登録して相談してみたらいいね。



ちなみに、一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)と大阪の求人紹介なら、身体・知的・精神障害を幅広くサポートする【障害者雇用バンク】もあるよ!
必ず10件以上の求人を紹介してくれるよ!
*対象:45歳まで



あと、
首都圏など以外にお住まいの方には、
障害別の雇用実績など詳細な情報掲載もあるアットジーピー【atGP】や
身体・精神・知的障害を幅広く扱う【dodaチャレンジ】もあるよね。
この2つは全国の求人を扱っている。
*障害者向け転職エージェントは障害者手帳を取得している方が利用可能です。
- 就労移行支援事業所:通所しながら職業スキルやビジネスマナーなどの習得をし、個別の就職支援を受けながら目指すことが出来る。就職後は定着支援を受けながら安定した就労を目指すことが出来るのも魅力。
*習得できる職業スキルやカリキュラムは事業所によって異なります。 - 障害者向けの転職エージェント:障害者雇用を専門に扱う転職エージェントを利用することで、担当から企業を詳しく紹介してもらいながら応募していくことが出来る。ハローワークに比べ、大手企業や正社員登用・登用予定ありの求人割合が多いのも魅力。
上記2つを特に取り上げてご紹介してきましたが、必要に応じて支援機関を併用していくことで、必要な情報を得たり支援を受けたりしながら就活を進めていくことができますので、是非利用していってください。
ただし、冒頭で障害者の就職状況のデータをお伝えしたように、障害者雇用で採用されることは狭き門とも言えます。是非以下の記事も参考にして、就活への対策をより深く行っていってください。




障害者向け転職サイト・エージェント
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まとめ


今回の記事では、障害者雇用の【就活期間】はどれくらい?長引かせないため3つのコツと題して、以下の内容をご紹介しました。
- 障害者雇用の就活スケジュール
- 就活期間の目安と就職率
- 障害者の就活期間が長くなる理由
- 就活を長引かせないための3つのコツ
障害者雇用での就活を長引かせないためのコツは、以下の3つです。
- 就活の事前準備
- 情報収集と企業研究
- 専門の支援機関の活用
そして、障害者のある方が就活期間を長引かせないためには、以下の方法で就職までの支援を受けることが大切です。



就労移行支援事業所は、就職相談はもちろん、施設見学をしたりカリキュラムや支援実績を確認したりして決めることが大事だよ。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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