障害者雇用が【つらい】原因は？働く悩み解消への5つのヒント

「障害者雇用は配慮があるのに辛いってホント？」
「障害者雇用って、こんなに大変だと思わなかった…」

仕事が任せてもらえない、周囲の理解が得られない、賃金や将来への不安…。障害者雇用で働く中で、様々な悩みや困難に直面して辛さを感じている方もおられるのではないでしょうか。

今回の記事では、以下のことをご紹介します。

結論として、障害者雇用で「つらい」状態にならない・解消していくためには、以下の障害者向け支援機関の利用が大切です。

障害者向け転職サイト・エージェントと就労移行支援などの就職サポート機関

この記事を最後まで読むことで、障害者雇用に関する悩みを抱えている方々へのヒントになれば幸いです。

障害者の雇用の現状

まずは、障害者の雇用の現状をお伝えします。

法定雇用率と対象者

障害者雇用枠で働くには、基本的に障害者手帳の取得が必要です。

ちなみに、

障害別の雇用義務化の年は以下の年になります。

障害者の雇用人数

また、

離職率の高さとその理由

先にご紹介したように、障害者の就労は促進されている状況ではありますが、障害者雇用では日本全体と比べて離職率が高い傾向がある課題もあります。

そして、

障害者雇用がつらい原因

先にご紹介した退職理由を含め、障害者雇用が「つらい」と感じる理由を具体的に紹介していきます。

賃金と労働条件の不満

障害者雇用では、以下のような条件で働く方の割合が高い傾向にあります。

体調や疲れやすいなど障害の特性を考慮して時短勤務を障害者自身が選択しているという障害者側の理由もありますが、結果的に収入が低いために自立した生活は難しいと悩む方もおられます。

障害別の「月の平均賃金」や「週所定労働時間別平均賃金」については、以下の記事で詳しく紹介していますので、是非参考にしてください。

職場環境への適応困難や偏見

以下のような理由で、職場での適応困難や職場の偏見に悩む障害者の方もいます。

個々の障害に対する職場の理解・適切な配慮・障害に配慮したコミュニケーションが十分な環境でない場合と、職場での適応することが困難になったり、ストレスによる体調悪化を招いたりすることもあります。

障害者雇用での配慮に悩む方は、以下の記事で詳しく紹介していますので参考にしてください。

仕事が合わない又は単純作業

障害者が働く場合、自身の障害に適した業務内容の仕事に就くことが必要です。

障害の自己理解を深め、自分が出来ること・出来ないことの理解が出来ていなかったり、応募する企業の業務内容の把握がうまくできていなかったりした場合は、業務内容が合わずつらい思いをしてしまいます。

また、

障害者雇用では、職場で障害特性や個々の障害が理解されていないことで、企業側が任せる業務を配慮しすぎてしまい、障害者に業務が任せてもらえないこともあります。

障害に応じた適切な業務が与えられなかったり、単純作業ばかりを任されられてしまったりする状況になることがあり、働く障害者は仕事への意欲が減退し「つらい」と感じてしまいます。

つらさを解消　5つのヒント

ここからは、障害者雇用で働くつらさを事前に予防するヒントや、現状のつらさを解消するヒントを紹介していきます。

就職前にできる対処法

自分に合った職場探し

障害がある方が就職を目指す場合、まずは障害の自己理解を深め、自分に合った職種や職場に就職することが大切です。

そのためには、障害者雇用枠で働くかどうかに限らず、一人で就職活動をしないで、障害者向けの就労支援機関や、転職サイト・エージェントのサポートを受けながら進めていきましょう。

障害者向けの就労支援機関は、以下の通りです。

障害者向け就労支援機関

• 障害者就業・生活支援センター
• 地域障害者職業センター
• ハローワークの障害者専門部署
• 就労移行支援事業所
• 障害者向け転職サイト・エージェント

私は職業スキルを身に着けたり、個別の就職支援も受けたいので、就労移行支援事業所に通所しているよ。
事業所によっていろんなカリキュラムなどの特徴があるので、私は5つくらいの事業所の面接会参加や施設見学に行って、自分に合う事業所を選んだよ。

いいね。
日本各地に事業所がある【LITALICOワークス】はもちろん、一人ひとりが「はたらく未来」を実現するための【ミラトレ】、WebデザインやITスキルが身に就く【atGPジョブトレIT・Web】や、AIやデータサイエンスが学べる【Neuro Dive】など専門の職業スキルが身に就く事業所もあるから、いろいろ知った上で選ぶといいね。

そうそう。
そして、実際の求人では、ハローワークだけでなく、詳細な求人情報が魅力のアットジーピー【atGP】や身体・精神・知的障害を幅広く扱う【dodaチャレンジ】などの転職サイト・エージェントに登録して求人検索や企業紹介を受けているよ。

ばっちりだね！この2つは首都圏だけでなく全国の求人も取り扱っているからね。

首都圏・関西地域中心の求人紹介なら【マイナビパートナーズ紹介】もあるよ。
＊障害者向け転職エージェントは障害者手帳を取得している方が利用可能です。

職場や業務を知る制度の利用

職場見学・職場実習・障害者トライアル雇用制度を受け入れている企業があれば、積極的に利用して、職場や業務内容を知って就職を目指しましょう。

入社前に職場を見学し、雰囲気を把握することで、事前に自分に合う環境かどうかを確認できます。

職場や業務を確認する方法

• 職場見学
• 職場実習
• 障害者トライアル雇用制度
  

これらの方法は、ハローワークに求人を出している企業を中心に申し込みできるよ。ただし、全ての企業が対応しているわけではないので、詳しくはハローワークに確認してみてね。

私は、通所している就労移行支援事業所の仲介で、職場見学や3日間の職場実習をさせてもらったよ。
職場実習では、実際に業務の一部を体験できたので、自分に向く業務かを判断しやすかったよ。

いいね。
職場見学では、応募前に自分が希望する配慮が可能かどうかの質問ができる機会になるよね。

障害者トライアル雇用制度は、企業が、障害者を原則３か月間試行雇用し、適性や能力を見極め、継続雇用に繋げることを目的とした制度です。その後は8割以上が継続雇用の結果となっています。

働きながらできる対処法

職場での配慮事項の整理

改めて、職場で希望する合理的配慮事項を整理してみましょう。

そして、その配慮が不十分であるために職場での「つらい」状況に繋がっているのであれば、上司との面談などの機会を利用して伝えていきましょう。

合理的配慮は「企業にとって過重な負担とならない範囲」とされているため、希望する配慮を全て受けることができるとは限りませんが、採用時に伝えた内容が対応されていなかったり、入社後に配慮がだんだんとなくなってしまったりしたことで困難が生じていることもあります。

業務に直接関わる事、そのためのコミュニケーション手段、人間関係など、障害ゆえに困難が生じていることは配慮を求めてみよう。

また、入社前に全ての業務を知って配慮事項を企業にこと細かく伝えて入社することはできませんので、入社してから障害特性ゆえに業務遂行が難しいことはジョブコーチにも相談していきましょう。

専門の支援機関への相談

職場での悩み・トラブルなどに対して、上記のように自分自身で対処が難しい場合は、支援機関に相談をしましょう。

就労移行支援事業所に通所して就職した場合は、定着支援を利用することができます。利用していなかった場合は、障害者就業・生活支援センターに定着支援を依頼することができます。

ちなみに、障害者就業・生活支援センターでは、暮らしやお金の相談もできるので職場では対処できないようなプライベートな内容も相談することができます。

こんなふうに障害者の就労では、就職後の支援も受けることが出来るので、是非利用してね。

私は、安定して働き続ける可能性を高めるために、就職後の定着支援をうけたかったので、就労移行支援事業所に通所して就職を目指しているよ。

就職までのサポートを受けているだけに、障害者就業・生活支援センターよりも密な関係で定着支援を受けることができるのがメリットだよね！

専門家への相談とセルフケア

就労による疲れやすさや、体調の悪化がある場合などは、早めに主治医に相談し対処法などのアドバイスを受けましょう。

また、働くことは、健常者でもストレスを抱え大変なことです。障害者雇用ゆえの困難さもありますが、働くために自分自身でも意識して睡眠時間の確保や体調管理をしたり、上手に気分転換をしたりしていくことも大切です。

転職を考えるのも1つの手段

これまで、障害者雇用での「つらさ」を解消するヒントをお伝えしてきましが、

ご紹介してきたような対処法をもっても、改善出来ない、体調が悪化しているなどのときには、転職を視野にいれることも選択肢の1つです。

なぜなら

障害者雇用に取り組む企業の経験や配慮体制などは、企業によって差があるからです。

企業によって障害者への経験や環境整備には差がありますので、例えば、障害者雇用の取り組みを始めたばかりの企業はより配慮体制や職場環境が整っていない場合もあるかもしれません。

障害者の位置づけが比較的確立されている企業では、障害者を対等に考えるノーマライゼーションの文化がある企業もあります。

また、先にもお伝えしましたが

障害者への合理的配慮の提供の義務は、企業にとって「過重な負担」を及ぼすこととなる場合を除くことにもなっているため、個々の障害に適した職務遂行上の配慮を全て受けることができるとは限りません。

在職中に、アットジーピー【atGP】や【dodaチャレンジ】などの転職サイト・エージェントに登録して、障害者雇用求人を見たりエージェントに相談をしてみましょう。

＊障害者向け転職エージェントは障害者手帳を取得している方が利用可能です。

ちなみに、

体調を崩しているなどで一度離職してから再就職を目指す場合は、就労移行支援事業所に通所して就職を目指すことをお勧めします。

就労移行支援事業所に通所して就職を目指すことは、以下のようなメリットがあります。

さらに、

上記のように転職期間を設けるのであれば、

是非、ご紹介したことを参考にしていただき、自分に合う職場との出会いにお役立てください。

まとめ

今回の記事では、障害者雇用が【つらい】原因は？働く悩み解消への5つのヒントと題して、以下の内容をご紹介しました。

結論として、

障害者雇用でのつらさを解消する5つのヒントは、以下の通りです。

そして、障害者雇用で「つらい」状態にならない職場と出会うには可能性を高めるには、以下の方法で就職や転職を目指すことが大切です。

就労移行支援事業所などの支援機関の利用や、障害者向け転職サイト・エージェントからの求人応募